(2)既存客へのアプローチ法

(2)既存客へのアプローチ法

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「既存客を囲い込む」


①既存客のロイヤルティ

では、どのように既存客へアプローチをすれば良いのでしょうか?その答えは、あなたがお客様の立場なら「購入後に、何をされたら嬉しいか?」という視点で考えてみれば答えは出てくるはずです。

商品を購入した後に「この商品を購入した決断は正しかったのか?」と思っているお客様に対して、その決断は正しかったということを押してあげれば良いのです。

お客様の顧客ロイヤルティは、上図のように商品の購入時が一番高く、そして時間の経過とともに下がっていきます。

顧客ロイヤルティとは顧客満足度と同じような概念で考えられることもありますが、実際は少し違います。両者は近い概念ですが、顧客ロイヤルティは単なる満足を超えた関係性を表します。顧客の信頼度、愛着度を示す言葉として捉えます。

実際に上図のように顧客ロイヤルティは下がっても、商品自体への満足度は下がらずに高いままということもあります。つまり、商品には満足しているものの、あなたへのロイヤリティが下がって離れていくお客様もいるということなのです。

②既存客の自己肯定感を刺激する

俗に言う「釣った魚にはえさはやらない」ではありませんが、お客様が商品を購入後になにもアプローチをしない会社が少なくありません。

購入時がピークの顧客ロイヤルティが下がっていくのならば、下がらない工夫をしなければいけません。

まずは、商品を購入していただいたお客様に感謝を伝え、商品を購入した決断が正しい決断であったことを伝えることが重要です。商品を購入した時に「ありがとうございます」というのは当たり前ですが、その後に感謝の念押しをするのです。

それが「サンキューレター」というものです。商品の属性にもよりますが、お客様の住所が分かっているなら、手書きのハガキで送るのが最も効果的です。オンラインでの商品販売等ならメールでサンキューレターを送る会社もあります。このサンキューレターは、購入後3日以内に送ります。

既存客に覚えてもらう

サンキューレターで第1ステップが終了です。ここまでなら「うちの会社でもやっているよ」という方もいるかもしれません。ですが、ダイレクト・レスポンス・マーケティングでは、ここでは終わらないところが通常の仕組みとは違います。

既存客が離れていく理由のひとつに「忘れる」ということがあります。人間は忘れる生き物です。一度購入したからといって、あなたのことを覚えているとは限りません。固定客にするためには、この「忘れる」ということを解消することが必要となってきます。

第2ステップでは、既存客へサプライズとして思いがけないプレゼントをします。特に高価なものでなくても大丈夫です。もらったお客様が、「あ、私のことを気にかけてくれているんだ」と思ってもらい、あなたのことを思い出してもらえれば良いのです。このときに、商品に関連するような小冊子をプレゼントすることも効果的です。

既存客に愛着を持ってもらう

そして第2ステップで終わりません。さらに、とどめの一撃をします。第3ステップでは、さらにその商品を購入してくれた方が興味のありそうなものをプレゼントします。

例えば、ダイエット商品を購入した方なら、ダイエットの補助食品等のお試し商品をプレゼントしても良いでしょう。この3つのステップを踏むことで、お客様はあなたのことを忘れることができなくなります。

これらの第1ステップから第3ステップは、お客様が商品を購入してから3週間以内で時間を空けずに行う必要があります。そうすることで、顧客ロイヤルティの低下を大幅に改善することができるのです。

これらは「ザイアンスの法則」と「返報性の法則」という人間の心理を活用し、人間の感情に沿った効果的なアプローチ法なのです。

ダイレクト・レスポンス・マーケティングは、感情マーケティングと呼ぶマーケッターもいます。まさしく、各段階でお客様の感情に沿った仕組みを作り上げることが、ダイレクト・レスポンス・マーケティングなのです。


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「固定客を魅了して引きつける」