(1)既存客を囲い込む

(1)既存客を囲い込む

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「見込み客へのアプローチ法」


①既存客に、さらに買ってもらう

お客様に、商品を一度購入してもらってそこで終わりではありません。なぜなら、お客様は一度購入したお店や会社でもう一度購入することが多いからです。

人間には身体機能を一定範囲内に保持しようというホメオスタシスという機能が備わっています。身体機能がそうであるように、人間は基本的には変化を好みません。

ですので、行動するときも同じ行動を取ろうとします。同じ道で通勤をする、同じような服を着る、同じような人とお付き合いする、といった感じです。

おそらくあなたも行きつけのコンビニエンス・ストアや車のガソリンを入れるガソリンスタンドなどがあるのではないでしょうか?

人間は一貫性のあるものを好みますので、一度あなたから商品を購入したならば、「購入する」という心の壁は、新しい会社から商品を買うことと比べると、かなり低くなっています。

「新規客よりも既存客に掛かる広告費用が安く済むし、集客するのが簡単」と言われるのは、あなたの商品が他より優れているということも一因かもしれませんが、実はこうした人間の心理によるところが大きいのです。

ダイレクト・レスポンス・マーケティングは、新規のお客様を広告で集客して成約することと勘違いしている人もいますが、それは大きな間違いです。ダイレクト・レスポンス・マーケティングでは、商品を一度購入してくれたお客様を、さらに固定客へとスムーズに移っていく戦略を用います。

新規のお客様だけを追いかけるビジネスモデルでは経営は安定しません。いかに固定客になっていただくかという明確な戦略を考えておかなければいけません。

購入後の後悔(バイヤーズ・リモース)

商品を購入してくれたお客様が、また購入してくれるという心理のほかに、もうひとつ知っておかなければいけないお客様の心理があります。それは購入後の後悔(バイヤーズ・リモース)というものです。

これは、商品を購入したお客様が、商品を購入した後に、購入する決断をしたことを後悔してしまう心理です。

「私が買った○○、本当に良かったのかな?」
「もっと他に良いものがあったんじゃないかな・・・」
「本当に、これが必要だったのかしら?」

もしかすると、あなたも同じような経験があるかもしれません。

これは、商品の品質が良い・悪いということは関係ありません。要は自分の購入するという決断が正しかったのだろうか?という恐れから無意識に発生するものなのです。

この心理を知らずに、商品を購入してくれたお客様に、「リピーターになってもらおう」と商品販売のダイレクト・メールや売りこみの電話をするのは逆効果となってしまいます。

バイヤーズ・リモースを感じているときに、そんなダイレクト・メールが送られてくると

「ここは売込みばかりのお店なんだ、うっとうしい!もう2度と、あんな売りつけてくるばかりの店では買わない!」ということになりかねません。

こうした、それぞれの段階のお客様の心理を知っておくことで、これらのリスクを回避することができるようになってきます。


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「既存客へのアプローチ法」