(2)通用しなくなった今までの営業戦略

(2)通用しなくなった今までの営業戦略

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「疲弊する中小企業の経営者」


①物と情報があふれて物が売れなくなった現代

ひと昔前は売っている商品よりも、それを買いたいと思っている人のほうが圧倒的に多かった時代もあります。そんな時代なら欲しいと思っている人を探すのは簡単。見つけ次第セールストークを展開すれば、あっという間に財布のひもが緩んでいました。

しかし現代は人より物のほうがあふれている時代です。しかもその物に関する情報がインターネットであっという間に手に入る時代となりました。この情報が自分で簡単に手に入るということがなにを意味するのでしょうか?

それは今までは営業マンが商品の情報や購入にいたる判断基準を教えてくれるという立場から外れてしまったということを意味しています。

つまり買い手が商品の情報を自分で間単に手に入れることができる現代では、営業マンは単なる『売込みをしてくる邪魔な存在』という意味づけしか持たなくなってしまったのです。

②世の中にあふれかえる広告

ひとりの人間が1日で目にする広告は3,000個以上だといわれています。テレビを見ていても、街中を歩いていても、インターネットを見ていても広告だらけです。

人はそれが広告だと分かると一瞬でそれが自分にとって有益なものかそうでないかを判断します。そして見るか見ないかという決断を無意識のうちにします。

コンマ1秒単位という短時間で「これは広告で私には関係ない」と意識の外に置く処理を脳内で行っているのです。

ですので今の現代社会では、広告を出してもそれを見てくれる人がいない状況なのです。ここに広告を出す側とお客様とのひとつ目の心理的ギャップがあります。

広告を出す側は当然、商品の魅力や特徴を良く理解しています。ですので広告を出せば、みんなが見て興味を持ってくれると信じています。

しかし広告を見る側のお客様は、そういう視点では広告は見ていません。その広告は「私が興味があるものか?」「私が得するものなのか?」「私の悩みを解決してくれるものか?」という視点で見ています。

このフィルターに引っ掛からない広告は、意識の外に弾き飛ばされてしまいお客様が見ることはありませんし記憶に残ることもありません。

お客様は見ない、読まない

「うちの商品は良いもので、品質には自信がある。広告宣伝すればたくさんの人が見てくれて明日からジャンジャン電話が掛かってくるはず」と思っている経営者がほとんどです。

しかし、残念ながらほとんどのお客様は広告を見ません。経営者が何も考えずに広告を出してしまうと、広告に対するお客様の反応の無さに青ざめることになります。

「あんなにチラシを配ったのに一件も問い合わせがない…」

「奮発して大きな新聞広告を出したのに電話が鳴らない…」

そして結局、

広告してもうちのような小さな会社は知られていないから効果が無いんだ・・・」

と、自分を説得して広告を出すことを止めてしまいます。

しかし根本的な原因はそこにあるのではありません。そもそもお客様は広告を見ないのです。

ですので広告を出すときにまずしなければいけないことがあります。それがお客様に広告を見て、内容を読んでもらうためにどうすれ良いのか?と考えて頭に汗をかくことなのです。

お客様の心理にあわせた広告

広告を出すときにはお客様の心理を理解しなければいけません。

あなたの商品を利用するお客様は何に困っているのか?あなたの商品を手に入れることでどのような感情になるのか?まずはお客様の頭の中が起点となります。

そしてそのあとにお客様がどのような言葉、キーワードに反応するのか?どのような言い方をすれば心を動かすことができるのか?

そういったことを考えていきます。

コピーライティングというものを耳にしたことがあるかもしれません。

コピーライティングとは、人間の心を動かすことのできる言葉を使ったライティングスキルのことです。広告でお客様の心を動かし、行動に駆り立てるスキルと言い換えることもできるかもしれません。

このコピーライティングのテクニックを使い、お客の心をつかみ行動させることのできる広告、それこそがダイレクト・レスポンス・マーケティングの広告の力です。

  そしてそのお客様の心理を紐解くことのできる心理学、それがNLPNeuro-Linguistic Programming)と呼ばれる実践心理学なのです。


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「ダイレクト・レスポンス・マーケティングとは?」